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【フクロモモンガを10年以上生きさせるストレス対策とエサの話】

病気にさせないコツは意外と簡単です!

●フクロモモンガは集団で生活をしているのに、一頭で飼育して狭いケージで飼うことでストレスがたまります。また、Suger glider(甘いものが好物で滑空する動物)という名前から、つい果物を多く与えてしまうことにも落とし穴があります。
●ペットのフクロモモンガの寿命は5~7年といわれていますが、12~15 年という記録もあります〔Brust 2009〕。これは多くのペットが不適切な飼育環境であるために寿命が短くなり、本来10年くらいは生きることができるのではないかとDr.ツルは考えています。
●環境整備ならびにストレス対策とエサの内容がポイントは簡単です。ずばり以下の2つだけです!

①人に馴れさせて部屋に放して滑空させる

②ペレットを主食にする

●色々なサイトにフクロモモンガの飼育の記事が多く書かれていますが、ここでは細かいことを省略し、フォーカスを上記①~②に絞って専門獣医師が解説をします。その他の情報は以下を参照してください。

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①人に馴れさせて部屋に放して滑空させる

●フクロモモンガは、飛膜を使い空を滑空します。しかし、どんなにケージが大きくても十分な運動量は確保できていません。野生では50mくらいは滑空するといわれていますが〔Johnson-Delaney 2002〕、ペットではせいぜい5mも滑空すればよいほうです。
  
●運動ならびに滑空しないことで肥満になることはもちろん、筋肉や骨の発達に大きな影響を与えます。もちろんフクロモモンガ自身も動くことでストレスの予防になることは間違いないです。

●実際に運動量を増やすために部屋に放すにせよ、フクロモモンガが人や環境に馴れてから行ってください。また、部屋に放す場合は、事故や誤食に注意してください。
●部屋に放す時間を増やすことは運動になります。しかし、最初はうろうろしたり、ぴょんぴょんと飛び跳ねるなど、部屋を駆け回るくらいかもしれません。駆け回る程度でも運動にはなります。
●フクロモモンガは好奇心旺盛なので部屋に変化を作ったり、登れる場所を設けるとよじ登ります。ハンガーに服をかけ壁に設置するだけでも登れる場所になります。
●人に馴れているとフクロモモンガは、好物を持っていると自然に近づいてきます。もし、フクロモモンガが高い所ににいると、好物を届きそうで届かないような距離感をつくります。手に乗らずに背伸びをして好物を取ろうとしますが、届かない場合は飛び乗ってきます。この飛び乗る距離を毎日少しづつ長くしてみてください。さてどれだけの距離を滑空するのでしょうか?楽しみです。
果物を食べるフクロモモンガ

カモン!フクロモモンガ!エクササイズ!!!

●フクロモモンガを部屋に放すと壁やカーテンなどに糞や尿がついて汚れることが欠点になります。しかし、縄ばり意識が強く、唾液や臭腺の分泌物以外にも排泄物での臭いつけを行います。臭いがついていたほうがフクロモモンガは、その場所を気に入ります。
●どうしてもフクロモモンガに排泄物や臭いをつけてもらいたくない場所には消臭スプレーをかけるしかありません。

●野生では6~7頭以下の群れで生活をしています。この群れの中で社交性をもち、主に声を出してコミュニケーションをとっています。
●群れで生活しているため、社交性を考えた飼育を考えましょう。単独飼育であれば、十分に人との接触をもった関係を保つためにも、部屋の中で遊んであげるのもよいです。
●猫じゃらしを必死で追いかけるようなフクロモモンガがいます。これも運動不足解消にはなります。
フクロモモンガはストレスがたまると、尾や手足、体の一部を自咬したり、毛を抜く性質があります。
フクロモモンガ尻尾自咬 

ストレスにならない程度に遊んであげてください!

②ペレットを主食にする

●雑食性のフクロモモンガですが、甘い果物だけを多く与えないでください。多くの果物はタンパク質やカルシウムが少ないので、成長不良やくる病になります

くる病のフクロモモンガ
●基本的にフクロモモンガ用ペレットを中心に、果物や野菜、動物性タンパク質を与えてください。
  

●フクロモモンガ用ペレットも糖質が配合されいないものを選ばないといけません。しかし、多くの製品が嗜好性をあげるために甘い糖質の成分が配合されています。多くのペレットの中で一番に進められるのが、イースター社のペレットになります。

●果物などの好物や嗜好性の高いゼリーなどを主食にするとと、肥満になりやすくなるため注意してください。
  

くる病と肥満は短命になります!

●どうしてもペレットを食べてくれない場合は、動物性タンパク質のエサを与えるが、エサに栄養剤やカルシウム剤を振りかける方法をとってください。
●動物性タンパク質には、茹でた鶏肉や赤身肉、ゆで卵、低塩煮干し、乳製品(ヨーグルト、チーズ、ペット用ミルク)あるいはドッグフード、キャットフード、フェレットフードなども代用できます。しかし、昆虫はタンパク質は豊富ですが、欠点としてカルシムが少ないことがあげられます。

●長生きを目指すには、ぜひフクモモドック(健康診断)を受けましょう。

健康診断を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

参考文献

■Brust DM. Sugar Gliders.Exotic DVM Vol.11(3).Zoological Education Network.Florida.US.p32-41.2009
■Johnson-Delaney CA.Suger glider.Other small mammals.In BASAVA manual of Exotic Pets 4th ed.Meredith A,Redrobe S.eds.British Small Animal Veterinary Association.UK.2002