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【オグロプレーリードッグと一緒に幸せに暮らす方法】

オグロプレーリードッグを幸せに楽しく、そして長生きさせるポイントは、コミュニケーション、齧り癖対策環、エサの選択のずばり3つです!

①人と群れる(コミュニケーション)

②齧り癖対策

③よいエサの選択

●色々なサイトにオグロプレーリードッグの飼育の記事が多く書かれていますが、ここでは細かいことを省略し、フォーカスを上記①~③に絞って専門獣医師が解説をします。その他の情報は以下を参照してください。

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①人と群れる

●オグロプレーリードッグは群れで生活をしているため、一頭で飼育すると寂しがります。

●群れの中でコミュニケーションをとり、仲間同士で挨拶をし、エサを分けたり、毛づくろいをしあったりしています。お互いに協力して生活をしており、仲間思いの優しい性格をしています。

●1頭で飼育をする場合は、飼い主が相手をする時間が必要になります。積極的にスキンシップをとり、孤独な時間を少なくして、ストレスをためないようにしてください。

●スキンシップをとるためには、幼いうちから人に馴れさせてください。人に馴れると飼い主を認識し、顔も覚えてくれます。声をだして呼び掛けてきたり、手からエサを食べてくれるようにもなります。オグロプレーリードッグのボディランゲージを理解して、一緒に暮らしてくださいρ!

あなたも群れるしかないです!

●ストレスをたまると自咬症がおこります。自分の手や体の一部を咬んで咬傷をつくります。一晩で指を全部食べてしまったプレーリードッグをみたことがあります。自咬症はストレスを紛らわせるために行うといわれています。

●もともと群れで生活する動物なので、仲間が一緒にいると寂しさからくるストレスは軽減します。思いきってペアーで飼うの一方法かもしれません。

②齧り癖対策

いろんなプレーリードッグを観察すると噛み方も色々あるようです。よく観察してみましょう。そしてその噛み方に合わせて対応をするようにしましょう。

興味噛み:
特にベビーに多いのがこれ。食べれるものかそうでないものかとりあえず囓ってみようということで噛むこと。何でも興味津々で、口にしてみようとします。あなたの指を食べ物と思われたら要注意。結構痛い思いをします。でもだんだんわかってくるので心配はいりません。指や噛んでほしくないものにビターアップルをスプレーして苦み体験させるのも方法です。

親愛噛み:
軽く甘噛みする行為です。動物全般にこの行動はよく見られます。愛情をもった対象にたいして、その表現のひとつとしてカミカミします。たいていは痛くないくらい弱く噛むのですが、加減のわからないベビーは時として強く噛むことも。怒らず愛情をもってしつけましょう(痛い!と叫んで鼻ピンする方法がいいでしょう。でもやりすぎないでくださいね)。

恐れ噛み:
ひどく怖がったときや急に捕まれた時など驚いて噛むこと。普段はそれほどでもないのに、驚いた拍子にガブッとやってしまうことです。知らない場所に連れてこられた時や見ず知らずの人に触られた時もやってしまうことがあります。血が吹き出ること間違いなしです。でもプレーリーが悪いのではなく、驚かせたあなたが悪いと思ってください。こんなときはプレーリーを叩いたりしないでください。プレーリードッグはもともと臆病なところがあります。触るときはいつでもやさしく声をかけながらしましょう。最初は食事中に頭をなでるところから始めていきましょう。少しずつ信頼関係を作ることが大切です。いつか抱っこしたりひざに飛び乗ってきたりしてくれますよ。

わがまま噛み:
自分の思い通りにならないと噛むこと。ベビーの時期に多い噛み方です。自由に遊び回りたいのに制止されたり、食事のじゃまをされたと思って噛むことです。ケージから出たがって網を噛むのもこの部類です。飼い主がえらいんだということを教えるためにも、しつけをしましょう。ケージを噛めばすぐに出してもらえると覚えるのも問題がありますね。

意思表示噛み:
エサが欲しい~。遊んで欲しい~。という気持ちを軽く噛むことで意思表示することがあります。その気持ちを読みとってあげましょう。

ストレス噛み:
運動不足、狭いケージ、過度のダイエット、栄養の偏り、大好きなおやつをもらえない不満などの現れとして噛むことがあります。特にひまわりの種は、麻薬のようなもので、もらえないとイライラしてしまいます。なるべく味を覚えさせない方がいいです。ストレスの原因を探して対処してあげましょう。

生理噛み:
発情期の一定期間だけ、飼い主を含むまわりの人を外敵と見なして噛みます。ホルモンの分泌がさかんになり、どうしても気が荒くなります。なるべく巣箱などで安心できる空間を作ってあげて、そっとしておいてあげることが親切です。自分の縄張りを荒らさないと思えばおとなしいものです。ケージ内のそうじなどで移動してもらわなければならないときは、厚手の皮手袋を着用します。発情期が終われば、もとに戻りますので心配はいりません。プレーリーの大切な成長過程ですのでおおらかな気持ちで見守ってあげてください。

くせ噛み:
問題のある噛み方です。人に対する警戒心をもったまま大人になったプレーリーに多いようです。ベビーの時に愛情をもって育てられなかったり、噛まないしつけがされないまま大人になった場合です。噛むことが当たり前になってしまっているので、しつけるのに時間がかかります。根気よくしつけるのと同時に愛情をもって接しましょう。しつけが厳しすぎると逆効果になることもあるので、様子を見ながら判断しましょう。でも噛み癖は次第にとれて、ベタ馴れするものですからあきらめずに接してあげてください。

威嚇噛み:
野生の捕獲プレーリーや人間に接する機会が少なかったプレーリーに見られます。人を見ると逃げる、威嚇する、近づくだけで噛もうとする。凶暴性があり、本能的に攻撃行動をとりますので危険です。やむを得ず同居している場合は、しつけをしようとは思わないで、餌付けすることから始めましょう。ケガをしないためにも手袋を着用しましょう。名前を呼びながらエサを手渡し(できれば)して、少しずつ馴らしていきます。こんな凶暴なプレーリーでも時間はかなりかかるものの、馴れてくるものですから不思議です。プレーリーはもともと本質的に人間と楽しく共存できる気質をもっているんですね。

3-2ケージ

●巣穴が掘れるような深さを備え、広い面積が確保できるケージが理想的です。しかし、オグロプレーリードッグやジリスが潜れるような深い床敷を敷困難です。
●一般的にはウサギ用などの大きな金網タイプや水槽タイプのケージなどを使用します。

●金網タイプのケージの欠点は、金網を齧り、歯のトラブル(切歯の不正咬合や破折、歯牙腫)のおそれがあります。金網タイプケージの網目を小さくするために、ケージに金属のネットを張るなどの工夫をしましょう。

 

ケージの金網を咬んでの歯のトラブルが多いです

床敷は、木製や紙製のチップ、牧草や乾牧草などが適しています。
●ケージの中にエサ容器や給水器、巣箱や小屋などをレイアウトして設置してください。
●暗くて狭いところが大好きです。自分一人で落ち着ける場所が必要なので、中で動けるくらい余裕がある小屋や巣箱を1つ用意しておくとよいでしょう。
●巣箱や小屋の代わりに毛布やタオルなどの布類を入れると、上手く利用して寝床にします。
●活動的で力が強いために、ケージの扉には鍵をしないと脱走するので注意してください。

3-3温度・湿度・照明

●オグロプレーリードッグは冬眠をしませんが、冬に気温が低下すると活動量が低下し、低体温や心拍数や呼吸数の低下などの休眠状態に陥ることがあります〔Kofoed 1958〕。
●リチャードソンジリスは野生では冬眠をしますが、ペットでは冬眠することが少ないです。
●オグロプレーリードッグもリチャードソンジリスも、体力が低下していたり、病気であると、冬眠や休眠中に死亡することがありますので、飼育下では保温することが賢明です(温度・湿度)。
表:温度・湿度

項目 数値
温度 18-24℃
湿度 30-70%

●オグロプレーリードッグやリチャードソンジリスは昼行性の動物で、時に日光浴をすることをお薦めします。しかし、長時間の日光浴をすると熱射病や熱中症になりやすいため、1回で数10分くらいにとどめ、ケージの一部に日陰を設けてください。

4食事

4-1エサ

●草食性のため牧草を主食にし、専用ペレットや野菜などを与えてください。
●プレーリードッグ・ジリス専用ペレットは流通数が少ないため、代用品としてウサギ用ペレットを与えることもできます。
●ペレットや牧草は常にエサ容器に入れておき、腐りやすい野菜は時間を決めて新鮮なものを与えてください。
●前足を器用に使えるため、エサを手にもって食べるのが特徴です。
    

ヒマワリなどの種子を好みますが、多く与えると肥満になり、脂肪肝などの病気になるので注意して下さい。

4-2水

●給水器も壁掛け式と設置式の給水器がありますが、多くが壁掛け式の給水器のボトルで飲みます。

5ケア

●ケージの中に動物をいれてエサを与えるだけという単調な飼育は、成長や健康維持、繁殖のみならず、精神的的なストレスの原因になります。
●動物が持つ野生本来の行動を発現できるような環境作りのために、動物はそれぞれ生息地に適応した体の特徴や生態を、環境エンリッチメントに沿って考えてみてください。ケージを広くする以外に、運動をさせる、物を齧る、人のコミュニケーションがポイントになります。

「運動させる」「物を齧る」「コミュニケーション」がポイント

●活発な動物ですが、最低の運動量は一概に定まっていません。ケージの中で回し車を回したり、ケージの外に放すことで運動量を増やすなどの策もとられています。
●ケージ内で一日中飼われることを嫌う性格をしています。特に人に馴れると、ケージから出して欲しいために鳴いたり、ケージを齧る行動が多くなります。性格を読んで上手くケージから出すタイミングを計ってください。
●部屋の中で放すと何でも齧られてしまいます。家具や電気コードなども齧って破壊されますので、必ず目の届く範囲で放すようにしてください。
高さを認識できないため、ーテンや高い所に登って落下して、骨折する事故が多いので注意してください。

●回し車はあまり動かしませんが、小さい時から回し車を覚えると回すようになります。

●ハーネスを付けて屋外へ散歩をすることもできますが、逃亡や危険が無いように細心の注意を払ってください。
●オグロプレーリードッグは人との積極的なコミュニケーションをとり、馴れる動物ですので、焦らずじっくり接してください。敵と味方を判別する能力が高いため、ペットとして小さい頃から飼育していると、飼い主の顔を覚えて人に寄ってくるようになります
●オグロプレーリードッグは人に馴れると、抱かれることを欲したり、飼い主の帰りを歓迎するような喜びの声や表現をみせます。
●リチャードソンジリスは警戒心が強いためか、人に馴れるのにやや時間がかかります。

プレーリードッグは超寂しがり屋です

●物を齧ることも習性の一つであるため、齧ることでストレス防止にもつながります。ケージの金網を齧らせないためにも必要で、齧り木になるようなものを置いてあげましょう。また、木製の小屋・巣箱も齧らせる目的で与えるのもよいです。

●穴を掘ったり、土の中を転げ回って体の汚れを落とします。飼育下でも、嫌いでなければ砂浴びを行ってもよいでしょう。砂はチンチラの砂浴び用の砂を使います。
●地中を掘るために、爪はとても鋭くなっています。野生では爪を削る環境がありますが、飼育下では爪が伸びすぎることがあります。おとなしい性格であれば定期的に切ってあげましょう。ただし、爪が黒色をしており血管がみえないため、爪切りの際には出血しないよう注意してください。

6参考文献

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