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温度(至適環境温度域)(爬虫類・両生類)

概要

至適環境温度域

●爬虫類・両生類は自ら体温を作り出せない外気温動物です。外気温や水温などに体温が影響を受けて、体温調節のために日光などの外部の熱エネルギーを利用します。体温を外部の環境によって調節し、適切な体温になると活発に活動できるようになり、エサを食べて消化をし、生活に必要な行動は体温に依存します。
●適切な体温(至適体温)に維持するには環境温度の設定が大切です。
●動物が至適体温を維持するための環境温度を飼育環境温度をPOTZ(Preferred Optimum Tempetature Zone;至適環境温度域)に設定しなければならない。POTZは動物の種類によって異なります。
●同じ部屋の中でも、日中や夜間、窓際などでも温度変化を生じるために、ペットでの飼育では外気温を温度計で測定し、サーモスタットで管理することが理想です。

温度勾配

●POTZ内で上限の高い温度域と低い温度域の温度勾配もたせることで、動物自身が移動して、体温を調節できる環境づくりをします。体温が上がりすぎると、自ら下げることができないので、温度勾配が大切なのです。
●温度を上げるための熱源としては、太陽光が最も理想です。屋内飼育では水槽やケージ内に赤外線が含まれた白熱電球(爬虫類用赤外線ライト)を設置し、一領域に部分的に照射して高温域(ホットスポット:Hot spot)を設けます。そして、自ら体温を下げることができないため、ホットスポットよりオートが低い、日陰、シェルター、水場などに移動して体温の上昇を防ぐような温度勾配がある環境が必要になります。

温度勾配をつくり、動物が必要に応じて、暖かい所と体を冷やす所を自ら移動できる環境にしてください

●野生でも昼夜の温度差が生じるため、爬虫類用赤外線ライトは夜間は消して、昼間よりも低い温度に設定してください。
●陸生~半水生の昼行性のカメやトカゲのPOTZは高く、温度勾配も明確に作ります。しかし、夜行性のヤモリやヘビのPOTZは低く、温度勾配もあまり必要でないです。

勉強して!動物ごとの温度設定が異なります

●両生類は野生でも涼しい環境を好み、爬虫類ほど活動に体温を必要としません。POTZは爬虫類よりも低く、ほとんどの種類で緩やかな保温あるいは冷やす必要性があります。昼夜で多少の温度差をつける程度で、多くの種類はかなりの耐寒性を持ち、気温がある程度低くても活動できます。

爬虫類は暖めます。両生類は冷やします。

赤外線ライトの種類

●赤外線ライトはケージ内全体を保温するライトです。

ホットスポット
●バスキングライトという名前でも販売されています。バスキング(basking)は、日光浴という意味ですが、体を暖める役割があります。しかし、注意することは、多くのバスキングライトには紫外線は多くは含まれていませんので、昼行性の種類では紫外線ライトも必要になります。
●赤外線ライトは放射角度の狭い集光型のスポットライトで、一部を照射するのに適しています。
●爬虫類用赤外線ライトは白熱電球で、クリア球とレフ球の2つのタイプがあります。
爬虫類用赤外線ライト
●クリア球は大きなホットスポットを設ける時に使用します。
●レフ球は内部に反射板を取付けられているため、光が小さく絞られるため、小さいホットスポットを設けるのに適しています。つまり、小さいケージや水槽に向いています。

カメバスキング
赤外線ライトは2種類あります。どっち使ってます?

メタルハライドランプ

●通称、メタハラと呼ばれています。赤外線と紫外線の両方を出しているライトです。特徴はそれ以外に、明るいくて、より自然に近く動物がみえます。明るいために、ワット数が小さくてよいこともあげれます。そして、寿命が長いのが売りです。
●短所は高価であることです。消費電力も小さく、寿命も長いということを考えればメタハラの方がよいのかもしれませんが、消耗品としては、もう少し安くなって欲しいです。赤外線も出ていますが、爬虫類用赤外線ライトと比べると発熱量がやや少なくなっているようです。
メタルハライドランプ

補助的保温器具

●ケージ内の温度がPOTZ下限を維持することが難しい時は、補助的にケージや床敷の下にパネルヒーターやフィルムヒーターを敷いたり、ケージの置いてある部屋をエアコンで温めます。ヒヨコ電球を使うこともあります。
●擬岩の形状のヒーター(ロックヒーター)は、地上性のトカゲ、イモリやヤモリが上に登れるような形状をしており、テラリウムでの飼育に使用されるます。

夜用保温ライト

●夜行性の種類では、熱(赤外線)だけを出す爬虫類用夜用保温ライトを使用します。

夜用保温ライト
●散光型のライトで、ケージ全体を暖めることができます。
●保温ライトのため、昼行性の種類でも、冬などの寒い時は24時間点灯させてもかまいません。
●普通の赤外線ライトでは夜中も明るくなり、爬虫類・両生類の生活のリズムが崩れる恐れがあります。夜に点灯しても動物には認識できないような赤外線が出ており、夜間に動物を観察するのに適しています。
●夜行性の種類にはパネルヒーターやフィルムヒーターを水槽の床の一部に敷いたり、側面にあてることで、温度勾配が作れます。

ライトの設置場所

●ホットスポットに使用する爬虫類用赤外線ライトの設置は、ケージの中央よりも端の方が温度勾配を作りやすく、温度勾配を作るには、ある程度広いケージを必要とします。

爬虫類用赤外線ライト
●グリーンイグアナのような樹上性の爬虫類ではケージの水平方向だけでなく、垂直方向(高さ)の両方で温度勾配をつけることが理想です。

ライトの注意点

●動物は、適温を求めてホットスポットに自ら移動しますが、高温になる保温器具に動物が触れる恐れのある時は、カバーをつけてくたさい。火傷の原因や火事になるおそれがあります。
●狭いケージや低い温度環境では、爬虫類・両生類が長時間にわたり熱源に接触するた低温火傷を起こすことがありますので注意してください。