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【モルモットの寿命を伸ばし&幸せに過ごすコツ】

モルモットと一緒のハッピーな時間を長くしたい

●モルモットの飼育のコツは意外と簡単です。新たな情報というより、改めて以下のことをよく考えなおしてみてください。

①仲間がいる

ストレス対策

③ビタミンCを与える

④健康診断

●色々なサイトにモルモットの飼育の記事が多く書かれていますが、ここでは細かいことを省略し、フォーカスを上記①~④に絞って専門獣医師が解説をします。その他の情報は以下を参照してください。

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①仲間がいる

●モルモットの習性の中でもで群れることが、最近とても重要であることが分かってきました。
●野生のモルモット(テンジクネズミ)は5~10頭の群れで暮らしています。群れで生活をしており、複数で群れることで安心します。群れの中で社会生活序列を営み、お互いコミニケーションもとっています。コミニケーションをとることで普段のストレスが減ります。

●一般的なペットの飼育では、多頭飼育には多くの問題があります。相性の合わないモルモットでは喧嘩をし、ストレスにもなり番で飼育すると容易に繁殖して、増えてしまいます。番で飼育する場合は必ず繁殖計画を考えてください。女の子の場合は避妊手術、男の子の場合は去勢手術になります。
●スイスでは2008年に法律で、モルモットた単独で飼育してはいけないそうです。動物愛護の観点から、本来群れで生活している動物を一頭で飼育することは寂しい思いをさせるからだどうです。そのため、法律が施行され後には、モルモットのレンタル業者が流行ったそうです。これは2頭のモルモットを飼育していた場合、1頭が先に亡くなった場合に備えるためです。残されたモルモットの性格を考えたり、年齢が近いモルモットをレンタルするということをしているそうです。
●モルモットの集団飼育は、実際には最初から同じゲージでないと、難しいです。後から新しいモルモットを導入すると、なかなか先にいたモルモットに受け入れてもらえません。先にいたモルモットにはそのゲージの縄張りがあります。性格も見てから一緒にしてあげてください。
●そして、群れの中で生活をすることから仲間同士でコミュニケーションをとることもします。複数でモルモットを飼うと、たまにお互いに顔を近づけ、まるで会話をしているように見えます。これはモルモットのコミュニケーションだと考えられています。また、モルモットは群れの中でも、相手をいたわる気持ちを持っています。
モルモット群れ
●集団で飼育し、複数でコミュニケーションをとることは、モルモットのストレスが減るだけでなく、精神的に落ち着くともいわれています。

●集団で飼育ができない時は、飼育環境を整えて、人に馴らしましょう。馴れたモルモットは好奇心が旺盛で、自分から甘えてきたりスキンシップを求めてくるようになります。抱っこしたり撫でてあげるなど、愛情表現をたっぷりしてあげると喜びます。

集団で飼育するか?一頭飼育ならば人が群れてください!

②ストレス対策

●モルモットは基本的に臆病でストレスに弱い動物です。環境が変わってしまっただけで警戒し、聞き耳を立ててビクビクしています。
●性格と個体差により、意外とストレスに強い子もいれば、弱い子もいます。弱い子がストレスを受けると、食欲低下、軟便や下痢などがみられ、病気がちになります。
●ストレス対策として、はじめは環境にも馴れていないので、ケージの中に小屋や巣箱を隠れ家として用意します。ケージの横を人が通るだけで警戒しますので、ケージをタオル等で覆って視覚的ストレスを減らのもよいでしょう。もちろん大きな音や初めて聞く音なども苦手です。次に、手からエサをやったり、優しくなでてあげたりスキンシップをとってください。次第に寄ってきたり、膝の上に乗せるなど、甘えてきます。そこまでくすと背中を撫でてやると声を出して喜びます。ここまでくれば、自宅での飼育では、ストレスがないと思ってよいでしょう。
●モルモットはストレスに関する実験動物として多く使われており、振動〔中村1990〕や水につける〔田部田ら1990〕などの負荷をかけた場合のストレスの程度を調べられています。
●モルモットは強いストレスがかかることでも、ビタミンCの消耗が激しくなってしまいます。
●よく聞かれるます。「モルモットは子供たちのふれあい動物園などで、人に触られたり、抱っこされているけど、ストレスはないのか?」。ふれあい動物園のモルモットのストレスを調べた論文があり。明確なストレスはなく、この結果は研究対象のモルモットが愛玩動物化された過程でストレスをあまりうけない個体の選択が行われたこという結論でした。つまり、きちんと飼育すればストレスがなく、人にも馴れて、ストレスをうけないモルモットも沢山いるということです。

ふれあいのモルモットはストレスフリー軍団!

③ビタミンCを与える

●体内でビタミンCを合成できないために、エサから補わないといけないです。体内でビタミンCを合成するL-グロノラクトン・オキシダーゼという酵素を欠乏しているからです〔Guide for the Care and Use of laboratory Animal 1985〕。ビタミンCはストレスがかかったり、病気になると大量に消費されるために、通常よりも多く与えないといけません。
●哺乳類の中でビタミンCを体内で作ることができない動物は、モルモット以外に、人、猿、オオコウモリです。人と同じくビタミンCが合成できないことから、実験動物でも使用されるのです。
●モルモットのビタミンC(アスコルビン酸)の必要量は、15~20㎎/㎏/日、妊娠中や授乳中のメスは、30㎎/㎏/日以上です〔Guide for the Care and Use of laboratory Animal 1985〕。
ビタミンCはコラーゲン(動物の皮膚、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質)の生成に関係するため、欠乏すると皮膚や血管、骨、関節に異常があらわれます。うまく歩けなくなり、手並みも悪くなります。重症になると出血しやすくなり、免疫力も低下し、病気の原因になります。

●モルモット用ペレットにはビタミンCが添加されていますが、ビタミンCは水に溶かしたり、空気や加熱すると少しずつ劣化して、効果が落ちます。ソフトタイプのペレットを作る際には、必ず熱をかけます。さらにペレットが気密なアルミ袋で遮光されていなかったり、小袋タイプになっていないと、いくらビタミンC配合と記載されてれも、必然的にビタミンCは劣化しますので、密閉容器に入れて冷蔵庫に保管するなどの配慮が必要です。もちろん早めに食べきることが肝心です。
●長期間にビタミンCの効能が劣化しない耐熱性の皮膜で保護された高機能ビタミンCというものがあります。この優れたビタミンCが配合されているペレットがイースター社のモルモットセレクションです。Dr.ツルも一押の逸品です。

●ビタミンCの補給源としてトマト、パセリ、ブロッコリー、水菜などの野菜、キウイフルーツ、レモンなどの果物、あるいはビタミンCのサプリメントを与えるなどの策もとられています。
●果物は与えすぎると、肥満や脂肪肝の原因になるので注意してください。また、甘い味をおぼえると、おねだりされるので、ほどほどにしましょう。

④健康診断

●4歳以上のモルモットは年寄りになります。腎不全、肝不全、心不全などの病気がとても増えてきます。これらの病気の対策を先手を打りましょう。
●われわれ人間と同様に老衰が原因でなく、何らかの病気が死因で死ぬことが多いです。その病気の進行を防げば長生きできるはずです。
●中年モルモットで問題となるのは、ずばり尿路結石と卵巣・子宮疾患です。早期発見・早期治療が何よりも大切です。ぜひモルドック(健康診断)を受けましょう。

健康診断を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、モルドック希望と言って、ご予約をおとりください

参考文献
■Guide for the Care and Use of laboratory Animal.U.S.Department of health,Education and Welfare.Public Health Service.NIH.1985
■佐藤恵,若林 修一,酒井 秀嗣.「ふれあい動物園」のモルモットにおけるストレスの評価:糞中コルチコステロンとコルチゾルの比較.日本大学歯学部紀要 38.31-38.2010
■中村 美穂ら.振動ストレスによるモルモット血漿中のACTH,cortisol及びcatecholamine濃度の変化.日本獣医学雑誌52(5).1143-1145.1990
■田部田功.水浸拘束負荷による慢性ストレス状態下のモルモット視床下部-下垂体-副腎系. Journal of the Medical Society of Toho University 47(1).24-31.2000