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【グリーンイグアナの病気で死なせない3つの飼育ポイント】

●グリーンイグアナの病気は、代謝性骨疾患、消化管内異物、メスの卵関連疾患が3大疾患になり、多くがこれらの病気で死んでいます。それらの病気をどのように予防するかが長生きするポイントになります。

①幼体の時の紫外線ライトとカルシウム

②放し飼いで異物を口にさせない

③メスの無精卵対策

●色々なサイトにグリーンイグアナの飼育の記事が多く書かれていますが、ここでは細かいことを省略し、フォーカスを上記①~③に絞って専門獣医師が解説をします。その他の情報は以下を参照してください。

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①幼体の時の紫外線ライトとカルシウム

●グリーンイグアナは成長が早く、2~3年で全長2m近くになります。その発育には十分なカルシウムとビタミンDが必要になります。
●カルシウムが足りない、紫外線ライトをつけていないと、低カルシウム血症(血液中のカルシウムが欠乏して体がピクピクするような痙攣がみられる)や骨が薄くなり曲がったり、骨折するような代謝性骨疾患(MBD:Metabolic bone disease)が起こります。成長期に起こる代謝性骨疾患は、成長不良、足や背骨の曲がり、顔や顎の変形などの症状がみられ、クル病と呼ばれています。代謝性骨疾患は、骨粗鬆症や骨軟化症とも呼ばれています。特に幼体の成長期にMBDが起こり、死亡することが多いです。
グリーンイグアナ代謝性骨疾患 イグアナMBD
グリーンイグアナMBD
●エサは、カルシウム含有量の多いものを与えてください。野菜では、カルシウム含有量の多いコマツナ、チンゲンサイ、モロヘイヤなどを主食にしてください。
イグアナ採食
●消化管からのカルシウムの吸収は、エサのカルシウム:リンの比率にも影響されるので、肉類などのリンが多いようなエサは避けるべきです。最も多くみられるエサの選択のミスは、カルシウムが十分に含まれていないバナナ、ミカン、メロンなどの果物を主食としていることです。なお、ホウレンソウなどの蓚酸含有量の多い野菜はカルシウム吸収を阻害するので与えないようにしてください。
グリーンイグアナ採食
●カルシウムの吸収促進や骨への沈着を促進するには、活性化されたビタミンDが必要です。ビタミンDはエサから取るだけでは不完全で、吸収された後に紫外線によって活性化されなければ有効利用できません。
●野生の自然界のグリーンイグアナは、赤道直下で毎日、日光浴をしており、同時に有効な紫外線を浴びてビタミンDの活性化が行われています。飼育下では多くの場合、圧倒的に紫外線が不足がちです。夏は出来る限り日光浴をさせ、冬は紫外線ライトを使うことが必要になります。
●日光浴も紫外線を放射する蛍光灯も、ガラス越しではなく、直接あててください。紫外線はガラスにより、96%以上吸収されてしまいます。
グリーンイグアナ
●すでにMBDと診断された場合は、エサにカルシウム剤とビタミンDをかけてから与えてください。
イグアナ採食

②放し飼いで異物を口にさせない

●大きく成長したグリーンイグアナはケージ飼育ではなく、部屋の中で放し飼いになるでしょう。部屋中をうろうろとし、部屋に落ちているプラスチック片やビニール片、ネジなどの異物を飲み込んでしまうことがあります。異物が胃腸の中に停滞すると食欲不振や体重減少がみられ、腸閉塞が起こると詰まると腹痛がみられぐったりします。
イグアナ異物のレントゲン写真
●グリーンイグアナは齧って飲み込むというよりは、丸のみをすることが多いです。放す部屋の中では、口の中に入るサイズの異物はすべて取り除いてください。

●異物以外にも、観葉植物なども食べて中毒を起こす可能性があるので注意してください。

③メスの無精卵対策

●メスが繁殖期を迎えて卵ができたら、一般的に無精卵を産むか、卵が吸収してなくなるかのどちらかです。成熟したメスを飼育されている人が、「うちのグリーンイグアナは発情期になっても卵を産まない」ということをいいますが、よく調べると卵ができて自然に吸収してなくなっていることが多いです。
●卵ができると2~3カ月の時間を要して無精卵が産み出されます。卵が大きくなるにつれて、拒食、腹部膨満、地面を掘るなどの症状がみられるようになります。
 
●卵ができると最初に卵殻がない黄色の卵胞(らんぽう)が形成されます。一つの卵巣に何十個もの卵胞ができるので、まるでブドウの房のようです。卵胞はX線にはうつらないので、超音波検査で診断します。

●卵胞を超音波でみると、多数の球状の影としてうつしだされます。


●グリーンイグアナが産卵する環境でないと判断した場合、卵胞ならば自然に吸収して、なくなってしまうことがあります。
イグアナ卵胞吸収
●卵胞は卵巣から卵管に排卵されます。卵では次第に卵殻が形成されます。卵殻がある卵は絶対に吸収することはありません。

●卵殻はX線にうつりますが、トカゲの卵殻は薄いのが普通なので、明確にはうつりません。

●卵殻のできた卵を持ったグリーンイグアナには、産卵を無事終わらせるために、産卵場所を設けましょう。産卵環境を整えないと産卵できずに、卵塞を起こす可能性が高くなります。
●産卵する場所は具体的に産卵箱を使用し、トカゲでは箱の横に小さな入口を設け、湿度を保つために容器の半分くらいに湿らせたバーミキュライトか水苔などの床敷を産卵床として敷きます。産卵箱がダンボールなどで体の大きさに合わせて作ってあげるとよいです。産卵箱内の温度は、28~30℃に維持されるように設置してください。産卵床は湿気があることが重要で、地面を掘ることもあるので、ダンボールの中に容器を用意して十分な深さの床敷を敷いてください。
イグアナ産卵床 イグアナ卵
●毎年の繁殖期に無精卵を産む完全対策は、卵巣・子宮摘出手術になります。しかし、全身麻酔をかけての外科手術になりますので、よく考えてから行ってください。
●発情を抑制するホルモン治療もありますが、まだ完全な治療法とはいえまえん。グリーンイグアナの発情する力とホルモン剤の競争になり、発情よりもホルモン剤が打ち勝つことで効果があるといえるのです。

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