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フクロモモンガの分かりやすくマニアックな飼育(特別保存版)

 2018/11/01 フクロモモンガ この記事は約 6 分で読めます。

群れをつくり滑空させて飼育してますか?

1飼育

●飼育下ではストレス性の自咬症がよく起こるため、ストレスを溜めない環境作りが何よりも大切です。

ストレスを溜めない環境とは?

1-1飼育頭数

●群れで生活しているため、社交性を考えた飼育を考えましょう。可能であれば番や複数で飼育することが理想とされていますが、単独飼育であれば、十分に人との接触をもった関係を保つべきでしょう。

仲間とのコミュニケーションを求めます!

●雌雄を一緒に飼う場合は繁殖計画をしっかりと立てた上で行ってください。
  

1-2ケージ

●活発な動物で、活動する空間として大きくて高さのあるケージが理想です。
  
●ケージの中には飛び回れるように枝や蔦を入れて、高い位置に休息スペースとしての棚を設置てください。

高さのあるケージ

  
●ケージ内には枝や棚の他に、エサ容器や給水器などをレイアウトしてください。
●休む場所である巣箱や小屋、あるいは袋なども用意してください。暗い環境を作らないとストレスの原因になります。
  

夜行性のため隠れ家も作って!

●糞や尿を決まった所にする習性がないため、トイレを覚えにくいです。そのため、ケージをこまめに掃除する必要がでてきます。

トイレは覚えません・・・

床敷は種類を問いません。小屋や巣箱、寝具で休むので金網床でもかまいません。

1-3温度・湿度・照明

●気温が21℃以下になると休眠してしまいます〔Brust 2008〕。休眠は体温を約15℃くらいに下げて代謝を低下させ、活動もエサを食べる量も減ります〔Fleming 1980〕。
●ケージを、直射日光が当たる所やしめきった部屋に置くと、熱射病や熱中症になる可能性があり、部屋の温度を観察し、涼しい場所に置いてあげてください。
●冬の寒い時は、保温器具で寒さを防ぐ工夫をし、夏は冷房や送風などで温度が上がりすぎないように注意してください(温度・湿度)。
●夜行性の動物なので、夜に活動します。昼間は暗い部屋あるいはケージにカバーなどをかけるなどしてください (照明)。

表:温度・湿度

項目 数値
温度 24~27℃
湿度

2食事

2-1エサ

●雑食性の動物で、エサの選り好みも強い特徴があります。しかし、栄養のバランスを保つことが難しく、特に甘い果物が好物ですが、多くの果物は蛋白質やカルシウムが少ないので、与え過ぎには注意してください。
●基本的にフクロモモンガ用ペレットを中心に、果物や野菜、動物性蛋白質(昆虫、低塩煮干しやチーズ、ゼリーなど)を与えてください。
  

必ずペレットを主食に!

  
●偏食する場合は、エサにカルシウムやビタミンD、アミノ酸が含まれたサプリメントを添加するとよいでしょう。偏食により、クル病などの骨の病気になりやすいです。

クル病注意!!!

●果物や昆虫を与えると食べた残りカスを吐き捨てる習性があります。ケージやエサの容器が汚れやすいです。
●エサはフクロモモンガが活動し始める夜の早いうちに与えてください。
●果物などの好物や嗜好性の高いゼリーなどを多く与えると、肥満になりやすくなるため注意してください。
  

肥満対策してます?

2-2水

●壁掛け式の給水器かお皿で与えますが、多くが壁掛け式の給水器のボトルで飲みます。
  

3ケア

●ケージの中に動物をいれてエサを与えるだけという単調な飼育は、成長や健康維持、繁殖のみならず、精神的的なストレスの原因になります。
●動物が持つ野生本来の行動を発現できるような環境作りのために、動物はそれぞれ生息地に適応した体の特徴や生態を環境エンリッチメントに沿って考えてください。フクロモモンガの場合、ケージを広くする以外に、飛翔させることと、人に臭いで馴らすことがポイントになります。

「飛翔させる」「臭いで人に馴らす」がポイント

●活発な動物ですが、最低の運動量は一概に定まっていません。ケージの中で、立体的な高層をつくる以外に、ケージの外に放すことで運動量を増やすなどの策もとられています。
●ケージから出して接触したり、部屋に放す場合は、事故や誤食に注意してください。
●群れで生活している動物です。単独で飼育をしている場合は人に馴らして社交性を高めることが大切です。

あなたもフクモモの群れの一員になっちゃってください!

●警戒心が強い動物で、人に馴らすためには幼体期から接触してコミュニケーションをとってください。
●人に馴らすには匂いが重要で、無理にスキンシップをとるよりも、人の匂いを覚えさせることが得策です。
●人の匂いがついた小さめのポーチや巾着などに入れて、徐々にスキンシップをとる方法が有名です。紐のついたポーチにフクロモモンガを入れて、人が首からポーチをつりさげることで、どこにでも連れていくことができるようになります。

あなたの匂いを嗅がせてあげて!

●馴れると、人との絆を大切にするようになります。その点で犬と似たような性格であるといえるかもしれません。
●オスは時に肛門腺が溜まることがあります。溜まって痛がっていたり、炎症が起こる場合は分泌物を定期的に押しだしてあげなければならないこともあります(肛門腺しぼり)。
 
●自ら積極的に毛つくろいをするため、入浴やシャンプーなどの必要はありません。
●野生では爪を削る環境がありますが、飼育下では爪が伸びすぎることがあります。おとなしい性格であれば定期的に切ってあげましょう。しかし、暴れることが多く、無理に行わないでください。
  

肛門腺と爪切り!どうします?

●肛門腺の確認や爪切りは、自宅ではできない時は、動物病院でやってもらうほうが無難です。
●長寿を目指すならば、フクモモドック(健診)をうけましょう。

飼育のコツはコチラ!

治療や健康診断を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

参考文献
■Brust DM.Sugar Gliders.Exotic DVM11(3).Zoological Education Network.Florida.US.p32-41.2009
■Fleming MR.Thermoregulation and torpor in the sugar glider, Petaurus breviceps( Marsupialia: Petauridae).Australian Journal of Zoology28.p521-534.1980

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