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【病気情報】フェレットのお迎え症候群とコロナウイルス

 2018/10/24 フェレット この記事は約 6 分で読めます。

お迎え症候群の原因はコロナウイルスなのか?

お迎え症候群

●新しいフェレットを自宅にお迎えする際に、先に飼っていた(先住)フェレットにストレスを与え、食欲不振、嘔吐、軟便や下痢などの体調不良を起こすことをお迎え症候群と呼ばれています。先住と新しいフェレットの両方に発症することもあります。

フェレット下痢

お迎え症候群の原因は、新しいフェレットをお迎えしたことでの環境の変化、飼い主が新しいフェレットを可愛がることへのストレスなどの精神的な原因とされていました。
フェレット幼体
●お迎え症候群の予防は、エサや掃除などの世話を先住のフェレットから行う、お互いの毛布などを交換して匂いを覚えさせるなどの策が練られています。
●精神的な原因でなく、グリーンウイルス(コロナウイルス)の感染であるという説があります。そして、先住のフェレットがもともと持っていたヘリコバクター菌のストレスによる発症という新しい原因もDr.ツルは考えています。

Dr.ツル持論!お迎え症候群の原因はストレス?コロナウイルス?ヘリコバクター菌?の3つです

コロナウイルス

●フェレットには腸コロナウイルスと全身性コロナウイルスという2 種類のコロナウイルスが知られています〔Murray et al.2010〕。日本で検査した79頭のフェレットのうち44頭(55.7%)において腸コロナと全身性コロナウイルスが検出され、日本でもかなり蔓延していると思われます〔Terada et al.2014〕。

日本のフェレットのコロナのキャリアは50%以上?

●一番多くみられるのは腸に感染する腸コロナウイルスです。緑色の下痢がみられるため、 グリーンウイルスとも呼ばれています。非常に感染力が強く、同居のフェレットにすぐに感染するために流行性カタル性腸炎とも呼ばれています。感染後の潜伏期は1~2日間と非常に短く、無症状または軽い胃腸障害で落ち着くことが多いです。キャリアになると体の調子が悪くなったり、ストレスなどにさらされると発病します。発熱したり、嘔吐したりするのはまれですが、死亡することはほとんどありません。

緑色便

お迎え=グリーンウイルス?=腸コロナ?=軽い下痢

●腸コロナウイルスの感染は、糞の遺伝子検査でわかります。糞から行う検査なので、全くフェレットには負担がかかりません。しかし、現在はどこの動物病院でもできるだけものではありません。

腸コロナ&ヘリコバクターの遺伝子検査を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

Dr.ツルが出張診療をしている、山形県天童市、福島県いわき市、埼玉県さいたま市、静岡県裾野市、愛知県豊田市でも遺伝子検査が可能です。病院詳細は、エキゾチックペットクリニックのホームページを参考にしてください

→遠方で相談したい方はDr.ツルのエキゾチックペットクリックでは、LINE@で、対応させて頂いています。エキゾチックペットクリックのホームページからLINE登録してください(返信遅くなったらごめんなさい)。

 

●全身性コロナウイルスの感染による発症は若いフェレットに多くみられ、2~36ヵ月齢(平均11ヵ月齢)です。症状は食欲低下、体重減少、下痢、お腹の中のしこり、後ろ足の麻痺、神経症状などがみられます。進行性の病気で、23例中7例が死亡、15例が安楽死、1例が不明と予後不良という報告もあります〔Michael  et al.2008,Autieri et al.2015〕。

フェレット衰弱

全身性コロナ=死亡?

●腸コロナウイルスは一部のフェレットの体内で突然変異を起こし、怖い全身性コロナウイルスに変わりることがあります。

腸コロナウイルスが全身性コロナウイルスに変身!

ヘリコバクター

●ヘリコバクターという細菌は、人の胃潰瘍や胃癌などの原因の1つとされるヘリコバクター・ピロリ菌が有名です。このピロリ菌の親戚のヘリコバクター菌がフェレットにもあります。
●ヘリコバクターは排泄物から経口感染するため、母親のフェレットがキャリアであれば、幼体の段階から感染している可能性が高いです。
●人と同じように感染していても、通常は何も問題はなく無症状です。ストレスを受けると胃炎や胃潰瘍を発症させる原因になります。新しいフェレットを迎えると環境の変化によるストレスで発症してもおかしくはないです。
●症状は嘔吐ですが、フェレットは食道が長いので、エサや胃液が口から逆流せずに、エサを食べずに口をムニャムニャさせるだけの症状も多いです。胃炎や胃潰瘍になると黒色の軟便になります。

メレナ
●フェレットの嘔吐の原因に、ヘリコバクター以外にも消化管内異物も多いので鑑別が必要になります。
●ヘリコバクターも糞の遺伝子検査でわかります。糞からの検査なので、全くフェレットには負担がかかりません。しかし、現在はどこの動物病院でもできるだけものではありません。

 

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Dr.ツルが出張診療をしている、山形県天童市、福島県いわき市、埼玉県さいたま市、静岡県裾野市、愛知県豊田市でも遺伝子検査が可能です。病院詳細は、エキゾチックペットクリニックのホームページを参考にしてください

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参考文献
■Autieri CR,Miller CL,Scott K,Kilgore A,Papscoe VA,Garner MM, Haupt JL, Bakthavatchalu V,Muthupalani S,Fox JG.Systemic Coronaviral Disease in 5 Ferrets.Comp Med65(6).508-16.2015
■Fox JG.Gastric disease in ferrets: effects of Helicobacter mustelae, nitrosamines and reconstructive gastric surgery.Eur J Gastroenterol Hepatol6(1).S57-65.1994
■Michael M,Garner K,Ramsell N,Morera C,Juan-Sallés J,Jiménez M.Ardiaca.Clinicopathologic features of a systemic coronavirus-associated disease resembling feline infectious peritonitis in the domestic ferret (Mustela putorius).Vet Pathol45(2).236-246.2008
■Murray J,Kiupel M,Maes RK.Ferret coronavirus-associated diseases.Vet Clin North Am Exot Anim Pract13(3).543-60.2010
■Terada Y,Minami S,Noguchi K, Mahmoud HY,Shimoda H,Mochizuki M,Une Y,Maeda K.Genetic characterization of coronaviruses from domestic ferrets,Japan.Emerg Infect Dis20(2).284-287.2014

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