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チンチラの分かりやすくマニアックな飼育(特別保存版)

 2018/10/20 チンチラ この記事は約 8 分で読めます。

チンチラをしっかり飼おうとする人だけが読むページ!

1飼育

●夜行性ですが、ペットのチンチラは人間の生活に合わせることができるため、昼に行動することも多いです。
●臆病な性格で、聴覚も発達しているために、静かでストレスの少ない環境で飼育することが理想です。
●細な音にも敏感です。物音や気配に反応するため、ケージを置く場所は、静かな部屋にしてあげましょう。工事の音や赤ちゃんの泣き声などの大きな音はチンチラにとっては人間以上にストレスに感じてしまいます。

耳がよいのでAV機器は近くに置かないで

環境が悪いと、食欲不振、軟便や下痢、体重減少などがみられることもありますので、注意してください。チンチラは敏感な動物です。

1-1飼育頭数

●群れで生活をするため、飼育は単独でも複数でも可能です。しかし、集団の中で優劣が認められると、相手の毛や耳を齧ったりすることもあります。オスとメスを一緒にすると繁殖をしますので、繁殖計画はしっかりと立てましょう。オス同士は喧嘩が起こりやすいですので、2頭以上で飼育する場合はメス同志がよいでしょう。

1-2ケージ

●チンチラは跳躍力が優れており、十分な運動量を確保できるスペースが必要です。チンチラは齧る力が強いため、金網タイプのケージを選んでぐださい。
  

●金網タイプのケージの欠点は、網目が大きいと跳躍した際に後肢が挟まり、骨折などの事故が発生することです。
●ケージは床面積が広いだけでなく、高層で立体的に設置することが理想です。ケージ内の高い位置に、数段の棚を設置し、跳躍して移動ができるように立体的なレイアウトをするとよいでしょう。
  

縦運動、ピョンピョンさせてください!

●ケージの中に床敷、エサ容器や給水器などをレイアウトして設置してください。
●暗くて狭いところが大好きです。自分一人で落ち着ける場所が必要なので、中で動けるくらい余裕がある小屋・巣箱を1つ用意しておくとよいでしょう。
●トイレを覚えませんが、比較的排泄物の臭いは少ないです。さらに、チンチラは体臭もほとんどく、ケージの下は金網床でもよいし、床敷は牧草や木製チップなど種類は特別に問いません。金網床の下にペットシーツを敷くと便利かもしれません。

1-3温度・湿度・照明

●高温や高湿度の環境では高体温になりやすく、熱中症に陥りやすいです。
ケージを直射日光が当たる所やしめきった部屋に置くと、熱射病や熱中症になる可能性があります。部屋の温度を観察し、涼しい場所に置いてあげてください。
●温度は他の哺乳類と比較すると低いです。理想温度は10~20℃ や10.0~15.6℃〔Dieterich 1979〕と報告されています。21.1℃以上になると不快感を示し、32.2℃以上では死亡する報告があります〔Dieterich 1979〕。
●湿度を50%以下に設定すれば、18.3~26.7℃でも適応できます〔Donnelly 2000〕。
●夏はエアコンによる温度管理が絶対に必要です(温度・湿度)。電気代はそれなりにかかりますので覚悟しましょう。

チンチラと一緒にエアコンも買ってください

●厚い毛皮のコートを持つために寒さに強く、暖房は使う必要は基本的にありません。しかし、冬の極寒の時は、保温器具で寒さを防ぐ工夫を多少してもよいかもしれません。
●湿度が高いと体温が高くなるため、風通しをよくしてください。特に梅雨の時期などは、除湿器やエアコンの除湿機能を活用しましょう(保温・湿度)。
●夜行性の動物なので、日光浴をさせる必要はありません。

表:環境温度・湿度

項目 数値
温度 10-20℃
湿度 40-50%

2食事

3-1エサ

●チンチラは草食動物で、牧草を主食にし、チンチラ用ペレット野菜などを与えてください。

●活動し始める夕方から夜の早い時間にかけて、エサを与えてください。
●牧草やペレットは常にエサ容器に入れておき、しおれやすい野菜は時間を決めて新鮮なものを与えてください。果物やおやつなどはコミュニケーションの一環として、時々与える程度にとどめましょう。
●前足の偽指を使ってエサを握って食べます。そのため、ペレットは細長い形をしているのです。

●チンチラの栄養学的情報は少なく、モルモットやウサギ用のペレットが長く代用されてきました。
●粗タンパクは14~16%が必要とされ〔Kennedy et al.1970〕、一般的なペット用の用ペレットでは粗タンパク15~18%、粗繊維18~20%、粗脂肪2.3~3.0%の製品が多いです〔Johnson-Delaney 1996〕。
チンチラは虫歯になりやすいので、甘い果物やおやつなどをたくさん与えないでください。

3-2水

●野生のチンチラは草露や岩場などに結露した水滴を舐める程度なため、飲水を積極的に行わない動物です。しかし、ペットではしっかりと水を与えてください。
●給水器も壁掛け式とお皿で与える方法がありますが、多くが壁掛け式の給水器のボトルで飲みます。

表:採食量・飲水量

項目 1頭当たりの1日量
採食量
飲水量 約40mL〔富永 1977

3ケア

●ケージの中に動物をいれてエサを与えるだけという単調な飼育は、成長や健康維持、繁殖のみならず、精神的的なストレスの原因になります。
●動物が持つ野生本来の行動を発現できるような環境作りのために、動物はそれぞれ生息地に適応した体の特徴や生態を環境エンリッチメントに沿って考えてください。チンチラの場合、ケージを広くする以外に、上下の縦の運動をさせる、物を齧る、砂浴びがポイントになります。

「縦の運動」「物を齧る」「砂浴び」がポイント

●チンチラは玩具に対しては興味をもつことは少なく、基本的に玩具は不要です。運動できるスペースと回し車を用意してあげるだけでよいです。
●活発な動物ですが、最低の運動量は一概に定まっていません。ケージの中で、立体的な高層をつくる以外に、ケージの外に放すことで運動量を増やすなどの策もとられています。
●回し車で運動させることも方法の1 つの方法ですが、個体によっては興味を示しません。

●齧ることも習性で、齧り木などを与えますが、チンチラはケージの金網を齧り壊すほどの破壊力があるため、軽石(チンチラストーン)を与えることが推奨されています。
●厚い毛皮のコートをきれいにするため、自分でも毛づくろいはしますが、砂浴びをさせることで毛をきれいに保ちます。

●知能の高い動物で、人を認識して近寄ってくるほどまでに馴れます。人とのコミュニケーションはストレスをかけないように時間をかけて行ってください。

●チンチラを抱っこをしたりすると、突然まとまった毛が抜けることがあります。これはファースリップと呼ばれ、天敵から逃げる手段、あるいは精神的な原因といわれています。

3-1チンチラストーン

●齧る物として、木やヘイキューブの他に、軽石などの石を与えることもできます。チンチラストーンと呼ばれる専用の齧り石も市販されています。
  

チンチラストーンはかかとを擦る軽石ではありません

3-2砂浴び

●毛はとても細くて緻密性が高く、ブラッシングなどを行わずに砂浴びにより管理します。
●皮膚からはラノリン様の皮脂が分泌され、綺麗な毛を保っています。しかし、余分な皮脂は砂浴びによって取り除き、調節をしています。砂浴びを怠ると、毛が絡んで毛玉をできやすくなります。
●野生下では細かい火山灰で砂浴びを行ってます。飼育下は、専用の砂と砂浴びの容器が市販されていますので、毎日砂浴びをさせてあげてください。砂場を与えると喜んで、砂に転がって砂浴びをします。
●専用の砂は目が細かく、こまめに新しいものに交換してあげてください。

砂浴びは毎日させて!

●砂浴びによる弊害もみられ、狭い容器の中で煙幕のように砂が舞うため、結膜炎や角膜炎などの目の病気や、細い毛と砂か包皮とペニスの間に固まって絡むような嵌頓包茎が起こることもあります。
●特にお腹や股を気にするようであれば、必ず包皮を剥いてペニスを確認してください。細い毛と砂が絡んでいることがありますので、取り除いてください。
●長寿を目指すならば、チンドック(健診)をうけましょう。

飼育のコツはコチラ!

治療や健康診断を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

参考文献
■Dieterich WH.Temperature controls for chinchillas.Chinchilla World Trade Journal 13.p24-26.1979
■Donnelly TM.Disease problems of chinchillas.In Quesenberry KE, Carpenter JW.eds.Ferrets,Rabbits, and Rodents:Clinical Medicine and Surgery.2nd ed.WB Saunders.Philadelphia.p255-265.2004
■Johnson-Delaney CA ed.Exotic Companion Medicine Handbook for Veterinarians. Zoological Education Network.1996
■Kennedy AH.Chinchilla Disease and Ailments.Clay Publishing Company.Bewdley.Canada.1970

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