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シマリスの分かりやすくマニアックな飼育(特別保存版)

 2018/10/11 シマリス この記事は約 6 分で読めます。

シマリスはしつけるのではなく、理解して共存するつもりで飼ってください

●シマリスは他のペットと異なり、野生動物の性格が強く残っています。そのような性格をどのように対応したらよいのか?答えはないのかもしれません。

1飼育

●シマリスは野生動物の側面も多く、頬袋につめこんでエサを巣にためこんだり、すばやく止まり木をかけのぼったりと、好奇心をそそられます。
●ペットとしての飼育は難しく、攻撃的な性格にならないよう、そしてストレスをためないようにすることが重要になります(飼育下ではストレスの証である常同行動や自咬症などの異常行動がみられます)。

1-1飼育頭数

●飼育頭数は、野生と同じように単独飼育が望ましいのですが、繁殖を希望している場合などは、番および多頭飼育(オス1頭にメス2~3頭)も可能です〔Meredith 2009〕。

1-2ケージ

●シマリスは活発で木登りが得意で、上下に活発に動き回る習性があるため、ケージもある程度の高さ(約1m)があるものが必要になります。
●本来は屋外の大きなケージが適していますが、屋内飼育の際には、高さのある金属性の金網ケージを使用してください。階層の床は外して、太い木の幹や枝を設置すると上下へ移動することが可能となり、運動量が増します。最近は地下に巣が作れるハイブリットタイプのケージも販売されています。
                  
●シマリスは小さい隙間でも簡単にケージから抜け出しますので、必ず鍵をつけましょう。部屋の中でも、窓の網戸も簡単に齧って外へ逃げてしまいます。1度逃げてしまったシマリスを捕まえるのはほぼ不可能です。ケージの掃除などを行う際は特に注意しましょう。

高さがあり脱走しないケージがベスト

●ケージの中にエサ容器や給水器、巣箱や小屋などをレイアウトして設置してください。
床敷はあえて種類は問いません。敷くことで糞や尿の臭いを抑えます。
●巣箱や小屋は低層に設置するとよいでしょう。シマリスは床敷の紙やチップを小さくちぎって、エサ以外にも巣内に詰め込む習性があります。
  

巣箱や小屋はシマリスだけの秘密の部屋

●排便は、多くはケージの隅で行います。

●排尿はケージにしがみついて外に尿を飛ばすような行為もみられますが、これはオスに多いマーキング行動です。

1-3温度・湿度・照明

●シマリスは、本来寒い地域で暮らしているので、寒さには強のいですが、暑さにはやや弱い動物です。冬の寒さに対しては、野生では冬眠という手段をとっています。
●日本の高温多湿な気候はやや苦手です。ケージを設置する場所は直射日光のあたる所を避け、梅雨から夏にかけては、エアコンなどを利用して、適切な温度と湿度を保ちましょう(温度・湿度)。
●冬に気温が低下すると冬眠してしまうので、最低でも15℃以上になるように温度管理をしてください。しかし、冬になると冬眠しなくても、活動量が低下します。

冬はしっかりと保温して冬眠させないでください
表:温度・湿度

項目 数値
温度 20~26℃
湿度 40~60%

●シマリスは昼行性の動物で、時に太陽光(紫外線)を浴びさせることは、カルシウム代謝を促進し、クル病などの骨の病気を予防します(照明)。しかし、長時間浴びさせると熱中症や熱射病になりやすいため、必ずケージの一部に日陰を設けてください。

時々日光浴もさせてあげて

2食事

2-1エサ

●基本的にリス用ペレットを主食に、種子野菜、動物性蛋白質を与えます。
●リス用ペレットは商品が少なく、ハムスター用のペレットが代用されています。
●動物性蛋白質は、ドッグフードやキャットフード、低塩煮干しやチーズ、ゆで卵、小動物用ミルク、無糖、ヨーグルト、昆虫などを時々与えるとよいでしょう。種子が多く、動物性蛋白質が少ないと、骨が曲がるクル病や神経症状がみられる低カルシウム血症が、シマリスではよく起こるので注意してください。

ペレットを主食がベスト

●可能な限り野生での生活を再現するために、採食行動にも変化をもたせるとよいでしょう。そして、前足でエサを持って齧る機会を増やし、エサをためこむような本能も満足させなければなりません。硬いクルミなどは齧ることで、前歯の伸びすぎを予防し、ストレス防止の役目もします。
●ペレットや種子は常にエサ容器に入れておき、腐りやすい野菜は時間を決めて新鮮なものを与え、果物などはコミュニケーションの手段として、時々与える程度にとどめてください。幼体には、成長期に必要となる動物性蛋白質をやや多く与えてください。

2-2水

●給水器も壁掛け式とお皿から与える与える方法がありますが、多くが壁掛け式の給水器のボトルで飲みます。

3ケア

●ケージの中に動物をいれてエサを与えるだけという単調な飼育は、成長や健康維持、繁殖のみならず、精神的的なストレスの原因になります。
●動物が持つ野生本来の行動を発現できるような環境作りのために、動物はそれぞれ生息地に適応した体の特徴や生態を、環境エンリッチメントに沿って考えてみてください。シマリスの場合、ケージを広くする以外に、運動をさせる、物を齧る、人に馴れるがポイントになります。
●日常の基本的なケアは、運動量を増やすことと、齧る行為の対策を考慮することです。
●運動量に基準はありませんが、ケージで飼育をしている場合は、定期的にケージの外に出す必要があります。しかし、逃走には注意してください。
●物を齧ることも習性の一つであるため、齧り木になるようなものをおいてあげましょう。他にもクルミなどの硬い殻つき種子などを好みます。齧らせることで歯の伸びすぎを予防できます。

●野性が強いためか、そう簡単には人に馴れませんし、人と積極的にコミュニケーションをとりません。人に馴らす場合は幼体の時期から接触し、好物を人の手から与えて人を怖がらないようにしましょう。
    

幼体の時から人に馴らしましょう

●冬眠前の秋、そして発情期は普段おとなしいシマリスもそれなりに狂暴化します。このように狂暴化したシマリスをタイガーと呼ばれています。血が出るほど指を噛まれたり、顔を引っ掻かれたりることもありますので、そっとしておきましょう。

タイガーになったら触れません

●野生では爪を削る環境がありますが、飼育下では爪が伸びすぎることがあります。しかし、シマリスはじっとしていないため多くは爪切りができません。木や枝をいれてあげて、少しでも爪が削れる環境にしましょう。
●入浴などの必要はありませんが、暑い夏では水浴びを行うこともあります。

長寿を目指すならば、リスドック(健診)をうけましょう

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治療や健康診断を希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

参考文献

■Meredith A.Chipmunks.BSAVA Manual of Exotic Pets 4th ed.Meredith A,Redrobe S.eds.British Small Animal Veterinary Association. Gloucester.UK.p47-51.2002

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