1. TOP
  2. ハムスター
  3. ハムスターの知らないといけない知識

ハムスターの知らないといけない知識

 2018/10/05 ハムスター この記事は約 10 分で読めます。

ハムスターは地下生活をしてるネズミの仲間

ハムスター  ハムスターと子供

1分類・生態

●ハムスターには数種類が存在し、その一部がペットとして飼育されています。大人から子供までが飼育しているかわいい動物です。
●ペットで飼育されてるハムスターには中型のゴールデンハムスター、小型のジャンガリアンハムスター、キャンベルハムスター、チャイニーズハムスター、ロボロフスキーハムスターがいます。

1-1分類

ネズミ目(げっ歯目)キヌゲネズミ科

1-2分布

ヨーロッパからアジアの乾燥地帯や半乾燥地帯

1-3生態

環境:半乾燥地帯~草原の寒暖差が厳しい地域
行動
・過酷な環境のために、温度が一定に保たれる地下に巣を作って生活をしています。寒冷期は巣に籠り、冬眠する種類もいます。
・夜行性で、昼は巣の中で休み、夕方頃から活動を始めます。
・巣穴の中には、寝室、食料貯蔵庫、トイレを設けています。
・食料を蓄える貯蔵行動もみられます。
食性:草食に近い雑食性 で、植物の葉、茎、根、実や種子、時に昆虫などを食べています。
寿命:約2年

ハムスターは地底人です

2特徴

2-1習性

●夜行性で、捕食者を避けて明け方と夕方に餌を探すために巣穴から出てきて活動を開始します。昼間は14時間位寝ていて、時々トイレに起きてくる程度です。触っても起きないくらい熟睡するハムスターもいます。
●運動量は豊富で、1日に7〜13時間も歩行し、移動距離は11.5〜21.1㎞にも及びます〔奥木1972〕。
ゴールデンハムスター

●床敷に潜ったり、あるいは床敷の材料を使って巣をつくる(営巣)のが大好きです。床敷を使って巧みに巣を作る習性があります。巣穴の代わりになる巣箱や小屋の中にも好んで潜りこみます。

ハムスター営巣 

地底人は穴に潜るの大好き

●エサは頬袋に入れて巣に持ち帰り、貯わえる習性(貯蔵行動)があります。ハムスターはエサを巣穴に貯えることで安心するようです。しかし、巣に貯わられたエサは全てを食べることはないので、肥満になることはありません。巣穴や小屋の中のエサが腐っていないか、定期的に確認してあげてください。
ハムスター頬袋  クロハラハムスター頬袋

頬袋をパンパンにするかわいい奴

●綺麗好きな性格で、自ら積極的に毛づくろいをします。前足や口を使って、体全体の毛を綺麗にします。

●冬は活動を休止し、ゴールデンハムスターでは約5℃(±2℃)の低温環境になると、巣で冬眠します〔米田 1991〕。
●低温以外に短日、食物や水の欠乏も冬眠の引き金になるため、注意してください〔Hoffman et al.1965〕。

ハムスターは冬眠します

●一般的にハムスターの性格は穏やかで、通常は鳴くことはありません。興奮や闘争の際には、「キーキー」、「チッチッ」 と声を出します。さらに反抗すると仰向けの姿勢になって、口をあけて「ギーギー」」と甲高い声をあげます(威嚇反応) 〔Bauck et al.1997〕。


●メスはオスよりも気が強く、身体も大きくなり、 攻撃的な性格をしています。
ハムスター喧嘩
ハムスターは女性が強い

2-2身体

●太い首、寸胴な体幹、短い尾をしています。なお、ドワーフハムスターの尾はゴールデンハムスターと比較してやや長く、特にチャイニーズハムスターはハムスターの中で最も長く、バランス感覚がよく、物をつかむようなこともできます。
ゴールデンハムスター全体像

ハムスターはもぐらみたいな体型

●歯は前歯と奥歯があり、全部で16本です。特に前歯は大きくて鋭く、硬いものもかじります。前歯は常生歯で、生涯にわたり伸び続けますが、奥歯は伸びません。前歯の表面は黄褐色をしていますが、これは虫歯ではなく、体内のミネラルが沈着しているからです。
ハムスター前歯
●口の中に左右に頬袋を持っています。エサをみつけると、頬袋に貯め込んでおく習性があり、顔が大きくなったようにみえます。頬袋の中でエサが腐り、頬袋脱の原因にもなり得るため、時々確認してあげてください。
ハムスター頬袋  ハムスター頬袋

●縄張りを示すマーキングやオスがメスに対する求愛の際に、匂いを発する臭腺があります。
●ゴールデンハムスターの臭腺は、両側の腰に直径3mm位の暗褐色~黒色の班のとして確認できます。分泌物により臭腺の周りの毛が濡れていることがあります。
ゴールデンハムスター臭腺  ゴールデンハムスター臭腺
●ジャンガリアンハムスターやキャンベルハムスターでは、腹の真ん中にくぼんだ臭腺があり、茶褐色の分泌物がたまっています。そして、左右の口の脇に小さい白色の臭腺もみられ、この臭腺は威嚇反応の際に、人が不快と感じる臭いを発します。
ジャンガリアンハムスター臭腺
●臭腺は男性ホルモンが支配しているために、オスのほうが発達しています〔Stoddart 1976〕。

臭腺の位置は覚えてください

●前足の指は、第1指は退化しているため、4本ですが、人のようにエサを持つことかできます。後足の指は5本あり、前足よりやや大きいです。

ハムスター前足

前足

ハムスター後足

後足

 

 

 

 

 

 

 

●消化管は複胃および大きな盲腸が特徴です。
●胃は発酵機能をもつ前胃と化学的消化機能をもつ後胃の2つに分かれ、基本的に吐くことはできません〔Longley 2008〕。

ハムスターの胃は2つあり、吐くことができません

●視力はあまりよくありませんが、聴覚が優れており、仲間と超音波でコミュニケーションをとっています。
ハムスター

ハムスターの特徴の下敷きのお求めはコチラ!

2-3雌雄鑑別・繁殖

●雌雄は生殖孔と肛門の距離がオスはメスと比較して長いことで鑑別します。成熟したオスは精巣が大きくなり、陰囊が膨らむことで容易に判断できます。特にゴールデンハムスターのオスでは腰の臭腺が目立ち、膨らんだ陰嚢を確認することで、容易に鑑別ができます。
●オスは成熟後も鼠径輪が開いているために、陰嚢が膨らんでみえない時がありますので、注意してください 。

ハムスターのオスとメス背中

オスとメス(背中)

ハムスターのオスとメスお腹

オスとメス(お腹)

 

 

 

 

 

 

ハムスターのオスの陰嚢

オスの陰嚢

ハムスターメスの陰部

メスの陰部

●同じ種類のハムスターでなければ、増やすことはできません。ジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターは交雑種もできますが、遺伝的に弱いハムスターが生まれてくるので、極力避けてください。
●ハムスターは1年中いつでも繁殖することが可能です。
●繁殖の際にはオスとメスを各1頭ずつにさせますが、雌雄での相性の選択が難しく、相性が悪ければすぐにケンカが始まります。メスにオスを引き合わせるには、まず発情しているメスにオスを入れます。
●発情したオスは興奮して活発に動き回り、臭腺の臭いでメスを引きよせるために、さかんに腰をケージにこすりつける行動がみられます。メスを同じケージに入れると陰部の匂いをかいで、交尾をせまります。
ハムスター求愛
●メスは4~5日間で繰りかえして発情し、そわそわと歩き回りますが、オスほどではありません。なお、メスは排卵した後に陰部から黄白色の膿性物質が分泌されますが〔Bivin et al.1987〕、これを膿と間違わないように注意してください。しかし、多くのハムスターがこれを舐めてしまうため、気づくことはまれです。
ハムスター陰部からの悪露
●交尾は20〜60分間行われますが〔Lipman et al.1996〕、交尾の成功の確認は、メスの陰部に膣栓がついているか否かで判定できます 。
ハムスター交尾
●新生子は未熟な状態の赤子で、目も耳も開いておらず、体温調節もできません。
●ゴールデンハムスターは7〜10日齢で野菜や種子などの固形物を食べ始め〔Balk et al.1987〕、約21日齢で離乳します〔Poiley1972〕。
ハムスター子供  ハムスター子供  ハムスター子供  ハムスター子供

●妊娠したメスは神経質になり、気が荒くなるため、咬まれないように注意してください。
●出産後もス トレスを与えると、子食い(食殺)をすることが多いため、出産したら、掃除や床敷の交換なども最小限にしましょう。
ハムスター子食い
表:繁殖知識〔Whittaker 2010〕

項目 ゴールデンハムスター ジャンガリアンハムスター チャイニーズハムスター
性成熟 45-60 日齢 45-60 日齢 48-100日齢
発情形式 周年繁殖

発情周期:4-5日

周年繁殖

発情周期:4-5日

周年繁殖

発情周期:4-5日

妊娠期間 約16日 約18日 約21日
産子数 約6頭 約3.2頭 約5頭
離乳 約21日齢 約18日齢 約21日齢

長生きを目指すには、ぜひハムドック(健康診断)を受けましょう

長生きさせるコツはコチラ

動物病院で健康診断と一緒にブラッシングと爪きりをしますよ。ご希望であれば、エキゾチックペットクリニックまで、ご予約をおとりください

参考文献
■Balk MW,Slater GM.Care and management,In Laboratory Hamsters,Van Hoosier,Jr.GL McPherson,CW eds.Academic Press.Orlando.Florida.p63–64.1987
■Bauck L,Bihum C.Basic anatomy,physiology,husbandry and clinical techniques.In Ferrets,Rabbits and Rodents:Clinical Medicine and Surgery.Hillyer EV,Quesenberry KE.eds.WB Saunders.Philadelphia.p291-306.1997
■Bivin WS,Olsen GH,Murray KA.Morphophsiology.In Laboratory Hamster.Hossier GL Jr,MacPherson CW.eds. Academic Press.Orlando.Florida.p10-42.1987
■Hoffman RA,Hester LJ,Townes C.Effect of light and temperature on the endocrinesystem of the golden hamster.Comp Biochem Physiol15.p525-533.1965
■Lipman NS,Foltz C Hamster.In Handbook of rodent and rabbit medicine.Laber-Laird.Swindle HM,Flecknell P. eds.Elsevier Science.Tarrytown.NY.p59-90.1996
■Poiley SM.Growth tables for 66 strains and stocks of laboratory animals.Lab.Anim.Sci22.759–779.1972
■Stoddart DM,Mammalian Odours and Pheromones.Edward Arnold.London.UK.1976
■Whittaker D.The Syrian hamster. In UFAW Handbook on the Care and. Management of Laboratory Animals,Eighth Ed.Wiley-Blackwell,Oxford,UK,p348-358
■奥木実.ハムスター.実験動物各論.田嶋嘉雄編.朝倉書店.東京.1972
■米田嘉重郎.シリアンハムスター.げっ歯目.各論.実験動物学.田嶋嘉雄監.朝倉書店.東京.1991

\ SNSでシェアしよう! /

Dr. ツルのエキゾチックアニマル情報室 Exotic Animal Information Room by Dr Tsuruの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Dr. ツルのエキゾチックアニマル情報室 Exotic Animal Information Room by Dr Tsuruの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

関連記事

  • ハムスターの分かりやすくマニアックな飼育(特別保存版)

  • ハムスターって、こんなに種類がいるんですね!

  • 保護中: 【病気症状】メスのハムスターのお尻から血がでています